夏も終わり、少々肌寒く感じる季節になって食べたくなるのはコンビニのおでん。
会社からの帰り道にあるコンビニへ寄って大根とはんぺん、
卵とシラタキを買って帰宅。
夕食前にそれらをつまみながら酒を飲む僕に妻が言った。
「そういえば、煮物とおでん、どっちも食材を煮て作るものよね。
違いってあるのかしらねぇ」
確かにおでんも野菜や練り物をだしや醤油で煮たもので、
「××が入っているからおでんである」と言った明確な定義はなさそうだ。
他の料理とひとまとめにして「煮物」と呼んでも差し支えないはず。
それなのにわざわざ煮物と区別されているのは何故なのだろう。
気になって調べてみると、「おでんは煮物の一種で
だしと醤油で煮込んだもの。」とある。ただしこれは関西では「関東煮」と
呼ばれているようで、元々は具を串に刺して味噌を塗った「みそ田楽」のことを
おでんと呼んでいたらしい。それが江戸時代に関東で醤油作りが盛んになったことから、現在僕たちが食べている煮物タイプのおでんが出始め、
それがメジャーになったようだ。ちなみに関西と関東では
この煮るタイプのおでんにも具の違いがあり関東ではちくわぶやはんぺんを
関西ではタコや牛スジを入れ関東よりもあっさりと煮るのだとか。
普段何気なく食べる料理も、ちょっとしたきっかけから調べてみると
思いがけない発見があって面白く、奥が深いと思ったのだった。